5月の中旬、今年も坂井芋の植え付けがはじまったということで、市の農福連携推進事業「フジすまいるファーム飯山」の畑を見に行ってきました。
夏のような雲が浮かんでいます。マルチシートが張られたうねがずらっと。
実は昨年、ここで坂井芋の植え付けを体験しました。連作障害を避けるため、畑の場所は移動しているそうです。今年は畑の広さを去年の1.3倍にしたとか。
去年の植え付けの様子はこちらの記事をどうぞ(いいやま住んでみませんか? 飯山市移住定住支援サイト)
坂井芋は飯山の在来品種のさといも。今年は「北信農業改良普及センター」と連携して研究実験を行います
信州の伝統野菜に認定されている坂井芋は、飯山市の木島地区坂井集落で江戸時代から栽培されている在来品種のさといもです。千曲川沿いの肥沃な畑で栽培される坂井芋は、やわらかい芋質と強い粘り、濃い味が特長。
「普及センターの方々が、坂井芋の栽培の実験をしているから話を聞いてみて」と言われ、畑のすみに行くと、何やら熱心にメモを取りながら打ち合わせをしている人たちが。
長野県の農作物の栽培技術指導、長野県農業経営指標に基づく経営相談等を行っている「北信農業改良普及センター」の方々でした。
フジすまいるファーム飯山も常日頃、普及センターに栽培の指導や助言をしてもらっているそうです。
近年、干ばつによるさといもの収穫量の低下が課題になっているため、今年は両者で連携し、フジすまいるファーム飯山の畑の一部にさまざまなパターンで坂井芋を植えて、収穫量がどう変化するか実験をしてみるそうです。
マルチシートの有無や種類、植え付ける間隔を変えて数パターン試します
うねは3種類用意。写真左からマルチシートをかけないうね、真ん中は普通のポリエチレンのマルチをかけたうね、 右は使用後に自然に分解される生分解性もマルチをかけたうね。
種芋は大、小2種類用意されていました。
坂井芋を植え付ける間隔は、通常50センチなのですが、40センチ、30センチ間隔のパターンで密植もしてみます。
坂井芋は親芋から子芋ができ、さらに子芋から孫芋もできるのですが、孫芋は節があって小さいため、扱いにくいそうです。
植え付ける間隔を狭くすることで、子芋までで成長をストップさせ、かつ子芋を大きくさせて効率よく収穫できるかどうかが、この実験の狙いのひとつなのだとか。
どんな条件で育てるとよい芋が採れるのか? 収穫量も気になりますが、味もどうなるか気になりますね!
今回の実験の結果は、フジすまいるファーム飯山の来年の坂井芋の栽培に反映していく予定とのこと。
二人一組になって植え付けのお手伝い。向うに見えるのは高社山。千曲川河川敷の畑は、眺めがよくて気持ちいいです。
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