「飯山そば振興研究会」活動中! 飯山産そばのおいしさと文化を明日へつなぐために

「飯山そば振興研究会」活動中! 飯山産そばのおいしさと文化を明日へつなぐために

2019/11/05

飯山そば振興研究会の直営飲食店「棚田の杜 ほくずい」が、2021年7月に開業しました。二八のざるそばや、富倉手打ちそば、季節の野菜の天ぷら、雪室米を使った笹寿司を提供しています。冬季は休業です。
ご予約・お問い合わせ:電話0269−65−1718(9〜17時受付) ファクス0269−67−0803
「棚田の杜 ほくずい」所在地:長野県飯山市大字瑞穂豊602−1(旧北端保育園)


長野県、信州で食べたいもの、おいしいものといえば「そば」を思いつく方も多いのでは?

飯山市では山間部の富倉地域の家庭で受け継がれ 、オヤマボクチと呼ばれる草から取り出した繊維をつなぎに使った「富倉そば」が有名ですが、そば栽培については縮小傾向にあり、市内で飯山産のそばを提供をするお店や、そば製品をつくる事業者が少なくなっているそうです。

そのような状況の中、市内で安定したそばの生産がされ、地域の食文化としてしっかりと根付き、飯山を訪れる方々においしい飯山産のそばを味わっていただけるようになることを目指し、 2017年12月に「飯山そば振興研究会」が発足しました。

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研究会発足の地は、棚田があり映画のロケ地にもなった風光明媚な場所

飯山市の瑞穂地区「福島」は、日本の棚田百選に選ばれている「福島の棚田」がある、風光明媚な場所。

2002年に公開された映画「阿弥陀堂だより」のロケ地となり、その際に作られたかやぶき屋根の阿弥陀堂がいまも残っています。

かやぶき屋根の阿弥陀堂

美しい棚田の風景や、日本のふるさとの原風景のおもかげを求めて、いまも観光客がぽつりぽつりとやってくるこの地。

毎年5月に開催される「いいやま菜の花まつり」に合わせ、棚田のかたわらにある休憩小舎さんべにて、福島の飲食組合の有志が石臼挽き手打ちそばを提供してもう10年近くになるそうです。

おもむきのある水車小屋も福島の棚田の見どころの一つ
水車小屋では石臼で、ゆっくりとそばが挽かれています

石臼と冷たい水がおいしさのポイント。自宅にそば店を作った研究会長の丸山さん

福島でおいしいそばを食べてファンになった人たちから「また食べたい!」というリクエストがあり、 自宅の近くに予約制のそば店「さんべ そば一」を作った丸山富治さん。飯山そば振興研究会の会長です。

丸山さんのこだわりは「石臼で挽くそのままの味」、そして福島の「冷たい湧き水」。水車小屋の石臼でゆっくり挽くことで、そばに熱が加わわらず、味が落ちないそうです。

また、この地区の上水道は湧き水が供給されていて、水が冷たいこともポイント。ゆであがったそばをしめるには、冷たい水が必要なのです。

丸山さんいわく「同じそば粉を使っても、水が違うと味も違います」

そば一の天ぷらそば。自家製のつゆもおいしい

「飯山そば」のブランド化を目指して製麺所を整備。そば打ち講習会も実施

飯山そば振興研究会では、そばの生産から乾燥、調製までに必要な機材や施設を整備し、今年8月には、そばを素材とした商品開発といった6次産業化のために「北信州いいやまそば製麺所」 を、休憩小舎さんべの隣に完成させました。

また、そばの打ち手を育成するために、そば打ち講習会も行っています。

そば畑の土壌についての勉強会の様子

雪国ならではの「雪室熟成そば」試食イベントを銀座NAGANOで開催!

長野県の北端に位置する飯山市は日本有数の豪雪地帯としても知られています。飯山そば振興研究会では、雪国ならではの「雪室」に玄そばを貯蔵して熟成させた「雪室熟成そば」の商品化にも取り組んでいます。

2019年8月30日には東京の銀座NAGANOで、雪室熟成そばの有料試食イベント「いいやまの“おごっつぉ”食べる会」を開催しました。

雪室で数か月間熟成させた飯山産の玄そばを石臼挽きし、ていねいに手打ちに。参加者のみなさんから「つゆがなくてもおいしかった」「また食べたい!」と好評をいただきました。

飯山市の農産物PRにご協力いただいている株式会社新宿高野の提案で、飯山産フルーツを使ったパフェ作り体験もあわせて実施。タカノフルーツパーラーのフルーツクチュリエが、白桃、りんご、ブルーベリーのカットの仕方や盛り付け方をデモンストレーションした後、自分でフルーツを盛り付けたパフェを参加者にお召し上がりいただきました。